食品保健指導士の取得方法・活動内容を総まとめ!食品業界以外で働く栄養士さんも大注目

JINZAI-2200_d
健康食品や保健機能食品は数多く発売されており、いまや消費者は特別な知識はなくても、商店や通販サイトなどを通じてそれらの商品を手軽に入手できます。
しかし、手軽に入手できるからこそ、消費者は本当に健康に害がないか確かめたうえで安全に食品を摂取したいもの。
そこで、健康食品や保健機能食品の正しい摂取方法や適切な利用の仕方をアドバイスする「食品保健指導士」という資格が求められるようになりました。
この記事では、栄養士・管理栄養士にもオススメの食品保健指導士の資格概要を解説します。

「食品保健指導士」は健康食品知識の専門家

食品保健指導士
「食品保健指導士」「公益財団法人 日本健康・栄養食品協会」が認定する民間資格。
消費者が健康食品について正しい知識をもち、適切に使用できるようアドバイスを行う専門家です。
健康食品ならびに保健機能食品に関する知識と利用方法を理解することが食品保健指導士の役割。 健康食品に関する正しい知識と利用方法を消費者に伝え、相談に応じることも責務です。
ほかにも、企業の相談や指導に応じることがあります。
企業に対しては、主に消費者への対応を適切に行うため、安全かつ高品質な製造と販売の提供をサポートしたり、関連法規を正しく理解させることや遵守を徹底させる指導を行います。

栄養士・管理栄養士が食品保健指導士を取得するメリットとは?

食品保健指導士 取得 メリット
健康食品や保健機能食品は、コンビニやスーパーなどで手軽に手に入り、健康に関心のある消費者でなくても日常的な製品のひとつといっても過言ではありません。
食≒栄養のプロフェッショナル栄養士・管理栄養士にとっても知っておかなくてはならない知識です。
そこで、健康食品や保健機能食品についての専門的な知識が学べる食品保健指導士の資格取得はうってつけの機会ではないでしょうか。
また、「栄養相談」というあまり教育機関で学ぶ機会の少ない業務について学べるのもメリットです。
消費者から健康や栄養の相談を受ける機会のある栄養士・管理栄養士にとっては業務に直結する知識であり、資格取得がスキルアップにつながるケースもあるでしょう。
資格取得が業務に活かせる職場として、
・薬局
・ドラッグストア
・保健センター
・ジム・スポーツクラブ
・食品関連企業
・美容関連企業
などがあげられます。
今の職場でなくても、将来的に転職などを考える際に上記の職場・業界を視野に入れているのであれば、事前に取得しておくのもいいかもしれません。
また、食品保健指導士は健康食品や保健機能食品に関する専門知識を体系的に学んだ証明にもなるため、履歴書や職務経歴書に記載できます。
健康食品分野への関心や学習意欲をアピールする材料になり、食品メーカーやドラッグストア、健康関連企業への転職を目指す際にも自己研鑽の実績として活用できるでしょう。

食品保健指導士は意味がない?

インターネット上では「食品保健指導士は意味がない」という意見を見かけることがあります。
確かに、管理栄養士や薬剤師のような国家資格ではなく、資格保有だけで就職や転職に直結するケースは多くありません。
一方で、健康食品やサプリメントの利用者が増えている現在、専門的な知識を持つ人材への需要は高まっています。特に食品メーカー、ドラッグストア、健康関連企業などでは、健康食品の知識を持つ人材が求められる場面もあります。
そのため、「資格だけで仕事が得られる資格」ではなく、「専門知識を深めてキャリアの可能性を広げる資格」と考えるとよいでしょう。

食品保健指導士の資格概要

食品保健指導士 資格概要
食品保健指導士は、公益財団法人日本健康・栄養食品協会が認定する民間資格です。健康食品や保健機能食品に関する正しい知識を持ち、消費者や企業に対して適切な情報提供やアドバイスを行う専門家として位置付けられています。
近年は機能性表示食品やサプリメント市場の拡大に加え、健康食品の安全性に対する関心も高まっています。そのため、健康食品に関する科学的根拠や法規制、安全性について理解し、消費者の相談に対応できる人材の重要性が増しています。
食品保健指導士の資格を取得するには、日本健康・栄養食品協会が実施する「食品保健指導士養成講習会」を受講し、認定試験に合格する必要があります。

食品保健指導士と健康食品管理士の違い

健康食品分野の資格として、食品保健指導士健康食品管理士が比較されることがあります。
食品保健指導士は健康食品の安全性や活用方法、法規制などを学び、消費者への相談や情報提供を行うための資格です。
一方、健康食品管理士は健康食品の品質や成分、安全性の管理などに重点を置いた資格として知られています。
どちらも健康食品に関する専門資格ですが、栄養士・管理栄養士が相談業務や指導業務に活かしたい場合は、食品保健指導士の方が親和性が高いといえるでしょう。

食品保健指導士養成講習会の受講資格

食品保健指導士養成講習会は、健康食品や栄養、保健医療分野に携わる人を対象に実施されています。
2026年度の主な受講資格は以下のとおりです。
  • 医師
  • 歯科医師
  • 獣医師
  • 薬剤師
  • 管理栄養士
  • 栄養士
  • 看護師
  • 保健師
  • 助産師
  • 臨床検査技師
  • 登録販売者
  • 健康食品関連業務に従事している方
  • 協会が受講能力を有すると認めた方
    引用:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「2026年度 食品保健指導士養成講習会
栄養士・管理栄養士は受講対象に含まれているため、健康食品やサプリメントに関する専門知識を深めたい方や、将来的にドラッグストア、食品メーカー、健康関連企業などへの転職を検討している方にも適した資格といえるでしょう。

食品保健指導士養成講習会の費用と学習内容

2026年度の受講料は以下のとおりです。
  • 協会会員:79,530円(税込)
  • 一般:96,360円(税込)
また、協会会員企業から10名以上が申し込む場合には団体割引制度が設けられています。
講習会では全20科目・総受講時間29時間のカリキュラムが用意されています。内容は健康食品の基礎知識だけでなく、食品衛生、食品表示、健康食品に関する法規制、栄養学、消費者相談への対応方法など幅広く、実務に活かせる内容が学べます。
特に栄養士・管理栄養士にとっては、健康食品やサプリメントに関する相談対応力を高められるほか、食品関連企業やドラッグストアなどで求められる専門知識を身につけられる点がメリットです。
また、食品保健指導士養成講習会の講師は「一般社団法人臨床栄養実践協会」の理事長や神奈川県立保健福祉大学の学長、医療法人の理事長、九州大学大学院の教授など、名だたる経歴やスキルをもった人たちが並んでいます。
名のある大学や医療法人の講師のもとで充実したカリキュラムの講習が受けられるため、健康食品はもちろんのこと、それに関連する法律や指導方法なども専門的かつハイレベルな水準で学べるでしょう。

食品保健指導士の難易度は?

食品保健指導士の認定試験は、講習会で学んだ内容の理解度を確認するための試験です。
管理栄養士国家試験や薬剤師国家試験のような高難度資格とは異なり、講習内容をしっかり復習して臨めば十分に合格を目指せるレベルといわれています。
ただし、健康食品に関する法律や表示制度、食品成分の作用など、普段の業務では触れる機会が少ない分野も含まれるため、講義内容を体系的に理解することが重要です。

食品保健指導士の更新制度

食品保健指導士の資格は5年ごとの更新制です。資格を更新するためには、更新期間内に合計10単位以上を取得する必要があります。単位は協会や関連団体が主催する研修会・セミナー・学会への参加などで取得できます。
更新時には所定の申請書類と単位取得を証明する資料を提出し、更新手数料を納付します。2026年現在の更新手数料は3,300円(税込)です。
健康食品を取り巻く状況や関連法規は日々変化しているため、食品保健指導士には継続的な学習が求められています。更新制度は、資格保有者が常に最新の知識を身につけ、適切な情報提供ができるよう設けられています。

食品保健指導士が活かせる転職先

食品保健指導士 仕事内容
食品保健指導士の資格は、健康食品やサプリメントに関する知識を求められる職場で活かせます。
例えば、ドラッグストアではサプリメント売場での接客や商品提案に役立つことがあります。食品メーカーでは商品開発や品質保証、カスタマーサポートに知識を応用できます。
また、スポーツジムやフィットネスクラブ美容関連企業では健康や栄養に関する相談業務に活用できるでしょう。
栄養士・管理栄養士として働きながらキャリアの幅を広げたい場合にも、健康食品分野の専門知識は強みになります。

食品保健指導士に関するよくある質問

Q. 栄養士でなくても取得できますか?

医療・保健分野の有資格者や健康食品関連業務従事者など、所定の受講資格を満たせば取得を目指せます。

Q. 資格だけで独立できますか?

食品保健指導士のみで独立するケースは多くありません。栄養士や管理栄養士、薬剤師など既存資格と組み合わせて活動するのが一般的です。

Q. 更新は必要ですか?

資格取得後も5年ごとの更新が必要です。更新期間内に所定の単位を取得し、更新申請を行います。

Q. 栄養士・管理栄養士におすすめですか?

健康食品やサプリメントに関する相談を受ける機会がある方にはおすすめです。栄養指導の幅を広げるきっかけになります。

まとめ

食品保健指導士 まとめ
健康補助食品は誰でも気軽に買える商品ですが、体に影響を与える商品である以上、適正な量や正しい食べ方を守る必要があります。
食品保健指導士一本で活動する道は一般的ではなく、あくまで副業や兼業という形がメインとなりますが、患者さんやお客さまから健康食品や健康補助食品に関する質問をされる機会が多かったり、それらの知識も必要な現場で働いている人は、資格を通じて勉強するとよいかもしれません。

参考文献・サイト

栄養士・管理栄養士職へ就職・転職をお考えの方は、ぜひ栄養士ワーカーにご相談ください!
電話で相談バナー